前田農産
おいしさのわけ
おいしさのわけThe Secret to Delicious
美味しさのヒミツは
土づくりにあります。
美味しい作物を作るためには土づくりが重要です。バランスの良い健康な土では、作物が栄養をしっかり吸収し活き活きとします。でも、どうやって土を良くしていこうか?
その答えが土の分析です。
前田農産ではSRU土壌研究組合を通じて、全畑の土をアメリカの研究機関で分析し、川辺博士の助言に基づいてバランスの取れた肥料とミネラルの補給を行っています。過去に傷んだ土壌も、適切な栄養補給や発酵堆肥、緑肥の活用により年々改善されています。また、排水性の悪い場所には暗渠や明渠を整備し、微生物が活発に活動できる環境を整備しています。開墾から100年、次の100年へ向けた持続可能な農業を目指しています
1. 分析のチカラThe Power of Analysis
"勘"や"経験"を科学する
前田農産では、SRUを通じて土壌分析を行い、川辺博士の分析結果に基づいて肥料の量や質を計画・実施しています。
これにより過去の施肥の無駄や無理を見直し、得られたデータを将来への財産として蓄積しています。
天候に左右されやすい農業ですが、先人の経験と勘を科学的に活用し、健康な土壌で作物を育てています。日本の農業を次世代に残すためには、経験に加えてデータと”分析力”が不可欠だと考えています。

各畑ごとに採取した土壌サンプル。

SRUのメンバーの畑を視察する勉強会の様子。
光学式センサーにより、小麦の葉の濃度を測定し、目標の収量に基づき施肥量をコントロールし、消費者の求める小麦を栽培しています。
2. 堆肥のチカラThe Power of Compost
〝循環型農業〟
100年先の土作り
麦稈ロールは、小麦の収穫後に残った、麦の稈、麦わらです。
前田農産では、この「麦稈ロール」と畜産農家の「堆肥」と交換して、土作りをしています。
化学肥料の使用料を抑え、地球にも優しく、作物の育ちやすい土壌になります。
ゆっくりと肥料分が効いてくるので、効果があるのは、1~2年後から。


ゴロン!ロールが出来た瞬間。

これが麦稈ロールです。
発酵と完熟
畜産農家からやってきた堆肥を、混ぜることで空気を入れて発酵を促して、完熟させます。
温度は60度以上が理想的。
気温の高い日を選び、半年に2~3回混ぜます。

発酵前の堆肥はまだ麦ワラが残っています。

混ぜると湯気が立ち昇ります。
堆肥の散布
作業機(マニアスプレッダー)という、専用の堆肥散布機を利用して堆肥を播きます。
タイヤショベルで10tもの堆肥を積み入れ、畑1ヘクタール当りに30~40tの堆肥を播きます。
マニアアスプレッダーは、後ろの出口にビーターと呼ばれる羽が回転し、撹拌しながら堆肥を飛散させながらまきます。スカベンジャーは、横のシャッターから高速回転で堆肥を飛ばします。その距離なんと30m以上!すごい迫力です。

マニアスプレッダーが堆肥を散布する様子。

スカベンジャーが堆肥を散布する様子。
3. 緑肥のチカラThe Power of Green Fertilizer
〝Dr.エン麦〟
前田農産では、小麦収穫後にエン麦を緑肥として栽培・すき込み、土壌改良に活用しています。収穫はせず、約2ヶ月育ててから土に混ぜ込むことで、有機物や肥料成分の補給、病原菌や有害線虫の抑制、そして団粒構造の形成による土壌の保水・通気性向上を図ります。エン麦は「Dr.エン麦」とも呼ばれ、土壌病害のクリーニング作物としても重宝されます。このように自然の力を活かして、健康な土づくりを実現しています。
緑肥の播き方
8月小麦の収穫後に、肥料と共にエン麦の種をまきます。
この時に作業機(ディスク)で小麦の残った根を土からはがし、分解を促します。
種まきから1週間ほどすると、芽が出揃います。

エン麦の種子とチッソ肥料を混ぜます。

作業機(ディスク)。
10月、丈が1メートルにも伸びています。
作業機(チョッパー)で上部を刈り取り、切り刻み、微生物たちに分解や発酵しやすい状態にします。
次に作業機(ディスク)で根を土から切り離して、一緒にすき込みます。
あとは、太陽の光と雨の恵みにおまかせして、団粒構造のフカフカの土になっています。

チョッパーで作業している様子。

ディスクですきこんでいる作業。







